『分解』(酒見賢一)

分解 (ちくま文庫)

分解 (ちくま文庫)

短編集。

読みました。


ピュタゴラスの旅」「エピクトテス」「童貞」は既に読んだことがあったので、それ以外を読みました。


この人は、なんか考えていることが変で、とっても独特な感じがします。


そういえば、『語り手の事情』の続編とかでないんだろうか。

『うさぎドロップ7』(宇仁田ゆみ)

うさぎドロップ 7 (Feelコミックス)

うさぎドロップ 7 (Feelコミックス)

読みました。とってもおもしろいです。でも、なんか危険な香りがします。うすうす予測はしてたんですが・・・。でも、そういう方向性には行かないよねえ。

『スピリチュアルワールド見聞記』(植木不等式)

スピリチュアルワールド見聞記

スピリチュアルワールド見聞記

読了。おもしろかった。
読みながら思ったことを、羅列。

  • 科学で説明できることでも敢えて、霊のせいにしたいという人はいるんだなあ、と。
  • 科学技術の発展が、霊の世界に関する人間の想像力をかき立ててきたという側面があるみたい。
  • スピリチャアルとかを信じている人達が持つ、社会に対する提言みたいなものは、全て否定できないかな?と思う。いいことも言っている。
  • スピリチャアルとかが社会運動とかと密接に関わっているとは知らなかった。
  • スピリチャアルの功罪について、おもしろくかけている本だと思う。
  • 「聖なるもの」は、人の世の潤滑剤として機能しているのかな、とか。
  • スピリチャルが詐欺とかに使われることもあるとか。
  • 横書きの本が私は好きだったりする。
  • キリスト教の聖書とかに書いてあることは全部を正しいと見なすことはできない。内部矛盾もあるしね。だから、ある種の霊的なエッセンスのみを・・・という感じの話はおもしろい。
  • この本には、まともな科学者の名前もたくさん出てくる。ノーベル賞級科学者もたくさん出てきます。


この表紙はインパクトあるんですが、読者を増やす方向に持って行くのか減らす方向に持って行くのか。

雑念とかそういうの

昔書いたことや最近思ったことなどを適当にまじえて箇条書き。

  • 私は不可知論者というよりも、無神論者だ。科学者としては、不可知論者であるべきなんだろうけど。積極的に神はいない、と思う。
  • それは、神がいる、と言う人達と同レベルかな?とも思う。
  • 世界から、宗教の影響を少なくできたらいいなあ、って思っていたりする。
  • とは、言う者の、私も神社とかお寺とか教会とかに行ったりすることもある。
  • 人の世で活きている限り、なかなかそういうのと縁を切るのは難しい。
  • 仏壇や神棚とかの前で、お参りしたりするし。お葬式の時にはご焼香とかもするね。
  • 自己欺瞞かもしれないけど、それぞれ自分なりに意味づけをして行っているとは思う。
  • 物質としての神様は信じられないけど、情報としての神様なら許容できなくもないし。
  • 物質としてのというより物理的実在としてのかな?うまく説明できないけど。
  • 聖書の矛盾やおもしろい(interesting)点をいろいろ指摘している本としては『誰も教えてくれない聖書の読み方』(著:ケン・スミス、訳:山形浩生)とかかな。
  • 知っていることも多かったけど知らないことも多かった。気軽に読める。
  • エスが食いしん坊だったりとか、なかなかおもしろい。
  • あと、パウロキリスト教を作ったようなもんだ、というのは知っていたけど、イエスの教えをめちゃくちゃにしていたとは。
  • 聖書ネタは面白いのがたくさんある。
  • 利己的な遺伝子』(リチャード・ドーキンス)を読んでいたら、こんなことが。マリアは「処女」で妊娠したというのは違う。もともとの意味は、「処女」ではなくて「若い娘」って意味だったらしい。
  • 『喪失と獲得―進化心理学から見た心と体』 (著:ニコラス・ハンフリー,訳:垂水雄二)では、イエスが起こす奇跡(奇蹟?)って手品師(詐欺師)がやるのと同レベルだよね〜って言うのがあった。まあ、言われてみればそうだよね。
  • まあ、結果的に信者が幸せになるのなら、嘘も方便、みたいなもんかもしれないけど。『魍魎の匣』(京極夏彦)あたりを参照。
  • 『神々の午睡』(清水義範)は小説。キリスト教っぽい宗教の教祖様を詐欺師に見立てている。なかなか深い小説。
  • 『神は沈黙せず』(山本弘)におけるヨブの話をネタに使ったのも好き。ここに出てくる神様は尊敬に値しない。
  • なんの本で読んだか忘れちゃったけど、イサクは神様の命令で息子を殺しちゃうんだけど、その後に生き返ったりしてないよねぇ〜ってのも。
  • 「矛盾があるから、価値がない」というわけではない。
  • 「矛盾があるからこそ、人を惹きつける」こともあるだろうし。

3Dフラクタル

http://d.hatena.ne.jp/ita/20100228/p1
経由で
「The Unravelling of the Real 3D mandelbulb Fractal」
http://www.skytopia.com/project/fractal/mandelbulb.html


なんかすごいです。(←感想が貧しいのは理解が弱いから)

第5回基本政策専門調査会 (「大隅典子の仙台通信」2010年02月25日)

http://nosumi.exblog.jp/10805459/#10805459_1

私からは「これからの科学・技術研究についての提言(神経科学者SNS若手有志とりまとめより)」と題して、これまで、大所高所から出されたものに加えて、現場目線の若手がまとめた「提言」を紹介し、若手の意識が科学政策に向いたことによって、このような「提言」につながった経緯を説明しました。
そして、この提言メディアでの取り上げられ方には問題があること(あたかも「研究費に無駄がある」ように書かれているものがあるが、それは本意ではなく、無駄が生まれてしまうようなシステムに問題がある)をまず指摘しました。
(このような問題は、決して「神経科学」の分野だけに限ったことではありません)

そうだと思う。

その上で、若手の現場意識にも、きちんと制度が理解されていない点(例えば、科研費の年度繰り越し等)や、中央で議論されていることが浸透されていないこと(例えば、業績評価におけるインパクトファクターや引用数の扱い等)があり、科学コミュニティーの中にも世代間、あるいは立場の違いによる溝があること(つまり、コミュニケーション不足であること)を挙げました。

業績評価におけるインパクトファクターや引用数の取り扱いがどうなっているのか気になるなあ。

さらに、今後、国民の理解を得つつ研究を行う上で、例えば米国のAAASに相当するような科学普及団体が必要であろうことを述べました。

なるほど。

ちょうど津村政務官にも聞いて頂くことができたのは幸いでした。
現政権ではいわゆる政府三役が施策決定に大きな力を持つということになっていますので。
是非、良い方向にこのような提言が活かされればと願っています。

こういう話がトップの人に聞いてもらえると言うことはとっても良い事だ。

「ハイチは我々にとって何か?(2)」(「私の闇の奥」2010/02/24)

http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2010/02/post_255f.html

 独立革命に成功した一番目の国は、1776年7月4日に独立を宣言したアメリカ合州国です。しかし、革命の中身が違います。奴隷制を廃止し、あらゆる皮膚の色の、あらゆる人々に自由と市民権を与えた最初の国はハイチであったのです。

そうなんだ。知りませんでした。

 私が、上に、アメリカ独立宣言を少し詳しく紹介したのは、この点を強調したかったからです。もう一度、引用した独立宣言の冒頭の部分を読んで下さい。その“すべての人間”の中には、黒人奴隷と先住民(インディアン)は含まれていなかったことも再確認して下さい。

それは確かに。

この麗々しい独立宣言の文面に忠実であるとすれば、サン・ドマングの黒人たちこそ、圧政に反抗して自分たちの政府を創設するに最もふさわしい人間集団(people)であったのですから、アメリカは双手をあげて、この独立革命に賛同し、それを支持し、新しく生まれた共和国を直ちに承認すべきであったと言えます。

確かに、論理的にはそうだと思う。でも、アメリカはそうしないわけか。

実際、歴史的記録によると、初代大統領ワシントン、第二代大統領アダムスまでは、黒人奴隷の大反乱という事態が甚だ好ましくないと思いながらも、その独立革命の意義は認めざるをえず、対ハイチ政策にもどこか及び腰の気味があったのですが、独立宣言の執筆者であるジェファソンが、1801年、第三代大統領に就任すると、ハイチを危険国家と認識する政策を明確に打ち出して来ます。それから200年間、アメリカによる過酷極まりないハイチ共和国いじめが今日まで続いているわけです。

そして、地震か・・・。


ここ200年くらいの、中南米の歴史に関してちょっと興味が出てきてしまった。まあ、優先順位的にあんまり高くならないんだけど・・・。他にも学ばなければいけないことがあるし。