『屍鬼』(小野不由美)

屍鬼〈3〉 (新潮文庫)

屍鬼〈3〉 (新潮文庫)

p.273

「ねえ、室井さん。カインはどこから放逐されたんだと思う」

こういうのは、キリスト教関係では、どういうコンセンサスが得られているのかな?


屍鬼〈4〉 (新潮文庫)

屍鬼〈4〉 (新潮文庫)

p.214あたりから始まる小説内小説の何故羊ではなく、穀物を捧げようとしたのか?あたりが面白い。


p.339あたりからはじまる徹と沙子の会話。これも大きな伏線とも言える。物語の最後の方で、静信が沙子にここで行われる会話と同種のことを言う。そして、やっと沙子は救われるのではないかと。

下記の台詞もおもしろい。

「獲物を憐れむな、とは言わないわ。けれども、自分を責めては駄目。自分を責めるくらいなら、自分を憎んで殺せるほどでなければ駄目よ。・・・・・・それしか選択の余地はないんだもの

中途半端に自己嫌悪しても意味なんてない。少なくとも私にとっては。