東京工業大学 第1類(理学部)特別入学資格試験

http://www.gakumu.titech.ac.jp/nyusi/shikakushiken.html
なかなか面白い。

採点の主眼を問題のツボをきちんと押さえた答案であるかどうかに置いた。

なるほど。





東工大で希望者(自称数学得意の1類新入生)20名に本番の時間割で試験の何度をモニターしてもらった。これでは優しすぎて、判定できないのでは?という感想も多かったが、私どもの幾分粗い採点では、7,8名が詳しく調べる価値のある答案で、各問50点とすると150点が最高で、4.5名しか合格ラインに達しない。数値が出ても推論に間違いがあると0点であるという感覚を持って欲しいと思う。或いは、この種の試験での自己採点の難しさなのか。

何を以て解けたとするのか。その判断というもは難しいのだと思う。


点がとれれば良いというのではなく、「あっ、分かった!」という嬉しさを味わってきて下さい。これまでの勉学内容では簡単すぎて物足りなかった人々には、天才達が長年かけて見いだしてきた目くるめく事柄が色とりどり、大学で君達を待っています。

こういう言い方は好き。

数学は自由記述形式の出題だから、与えられた問題に何らかの不備があったらそれを受験生がどう処理するか見るという立場もとれる。(試験問題にミスがあったら、その問題を満点とするという対処方法はオカシイのでは?)。どのみち、この程度のことで、「間違った出題」等と騒がれるのは腹立たしいし、また受験生が自分で考え対処できないようでは、大学の受講にも困るだろう。

開き直りともとられてしまうかもしれないけど。

「分かりやすく」とか「出来が悪いから」とかいう理由で、πを3として計算しろとしたり、大学ではε-δ論法を避けるという考えがある。大学生の「脳力」が短期間に変わることは脳機能としては考えにくいので、新しい概念に触れて少しは苦労するという場を性急に削いでしまう事に疑問も覚える。それが敢えてこの問いを取り入れた理由である。

こういうのも面白いなって思います。