アカデミアにおける二つの問題が招いた悲劇(『大「脳」洋航海記』 2009/05/13)

http://www.mumumu.org/~viking/blog-wp/?p=2759

たいへん面白い。

博士課程の学生を指導する立場の先生や、博士課程の学生は読んだほうが良いと思う。というか、この種のことを知っている方が良いと思う、と言うべきか。



こんなことが書いてある。

ところで、実際の当事者たちがどうであったかという話をするのは何よりもまず亡くなった院生の方に失礼な話ですし、生きている准教授の逃げ得になりそうな気もしますのでここでは触れません(「この院生の能力が足りなかっただけ」というような安易な自己責任論に堕すのを避けるため・・・自己責任論は現状維持を望む勢力の思うツボでしかありません)。むしろシステムの方の問題点を論じてみようと思います。

ここテストにでますよ(嘘)。覚えておきましょう。

自己責任とかを言う前にシステムについて考えるべきだという論理は正しいと思います。自己責任論みたいなのが出てきたら、ちゃんと思い出したいです。

というわけで、個々人の資質を云々するのは構造的な問題を解決してからにするべきだと思います。この手の残酷物語は「本当に」アカデミアにいればうんざりするほど耳にするものですが、だからといって放置していて良いという性質のものではありません。それらの残酷物語が院生の自殺という悲劇的な結果に帰してしまわないように、速やかに構造改革を行うべきなのではないでしょうか。それは日本の学術研究レベルの底上げにもつながるはずなのですから(特に集団指導の部分は)、手をこまねいている理由はないはずです。

面白い。でも、こういう変更って難しそうだなぁ、って思う。ある意味その生殺与奪権を指導者側も手放したくないだろうし。