ニセ科学に関すること

http://d.hatena.ne.jp/sib1977/20100220/p3#c1266818335
のコメント蘭のわたなべさんのコメントに関して考えたこと。(まとまっていないので、返事とは言い難い)

以前、菊池さんが似非科学についてセミナーをした時、一般聴衆から「科学者はなぜ巷に広がる似非科学を取り締まらないのか。嘘を言われて、自分の聖域が汚されたと思わないのか?」というコメントが出て、菊池さんと議論が平行線を辿ったのを思い出します。

  • ニセ科学の理論自体は科学の方法論からすると、取り締まることはできないとは思います。
  • 物理学会でも、変な発表をする人がいますしね。でも、そういう人を止めさせたりはしないですし。
  • 科学理論は、生き残った理論が暫定的に正しいとされますね。非主流派でも、十分妥当な理論というものはあると思います。
  • 似非科学に基づいた商品を取り締まるのは、国民生活センターの人達でしょうか。誰かに直接迷惑をかけたら、警察や裁判所の出番になることもあるとも思います。
  • 新しく出てくるニセ科学を背景とした商品に対して、きちんと審査するのは科学者ではないと難しいのではないかとも思います。だから、一般の市民が、科学者にそのような役目を担って欲しいと考えるのはおかしくないと思います。
  • とはいうものの、そういうのはタダでやれるようなものでもない。変な製品が世の中にでて困るのなら、市民はそれに対してコストを払わなければいけないと思う。例えば国民生活センターにきちんとした科学者を雇用することを要請する。そして、ニセ科学商品が社会に害を振りまかないように監視してもらう、とか。

自動車を作る人と、交通法規を取り締まる人は別だと思うのですが、一般大衆が持つ「科学者像」そして「科学のイメージ」がかなり実体からかけ離れていることが問題の難しさだと感じました。

  • あんまり比喩に突っ込むのも何ですが、交通法規のように簡単に取り締まることはできない気がします。ニセ科学に抗する事ができるのは、科学だけだと思いますし。
  • 一般大衆の人に誤解して欲しくないことは、何かを調べるということはとってもリソース(お金、時間、労力等)を必要とすること、コストが大変かかるということでしょうかね。そして、白黒つく問題は限られいて、どちらかといえば白に近い灰色とか黒に近い灰色とかそいうことがわかるだけ。
  • 科学者の本来の仕事は、新しい知識や技術を生み出すことだと思います。(そして、その科学者の能力はいろいろな面で社会の中で利用することができるものだと思います。)
  • 新しい知識や技術を生み出すというのは大変なこと。いろいろ試行錯誤した上で、なんとか確からしいものを見出して行こう、というのが科学の営みだと思います。正しいか正しくないかがわかるのは、ずっと後かもしれない。全身全霊をかけて打ち込んでも、結果がでるかわからない。興味がない事に対して、いちいちツッコミなんか入れてられない・リソースが惜しい、というのはあると思います。
  • 科学の理論も考え方が統合されたり、分離したり、淘汰されたり、生物みたいなところはあるな、って思います。

なんか、ちょっと中途半端ですが、現時点ではこんなことを考えました。