女神のささやかな願い / Merciful Goddesses of Retaliation その21

タマキは静かに想った。
「(スズナ。あなたが、自由になって、やっと、私は解放されるのだと思う。だから、自分の幸せを追うことを真剣に考えて欲しい。現状を肯定するのも、生き方の一つではあるかもしれないけど、それは現実から逃げているようにも見える。もう一度、背を向けた世界と向き合って欲しいと思う。だって、私を絶望や倦怠や諦念から解放してくれたあなたには、幸せになって欲しいから。そして、既に地上で長い間過ごし、あの神性を纏うことができなくなった私が出来ることは、代わりを見つけてくるしかできないのだから)」

これで終わりです。



終わらせるのに凄い時間がかかってしまった。

「神様とはどういうものか?」とか「世襲制立憲君主制の是非」とかそういうのからアイデアがきています。スズナがタカナに助けを求めなければいけない、というのは、なんか"○羽○盟"の影響をうけまくっているような気がします。封印区画のイメージは、"○の軌○"の始まりの地です。「理解して欲しい」という欲求に関しては、"屍○"のネタに影響を受けたのだと思います。

タイトルを支えることはできたでしょうか? 脱線部分が多すぎてなんとも中途半端な感じもしますね。「"元"復讐の女神のささやかな願い」という事なんですが、どうも駄目な感じなので今のタイトルになりました。でも、判りにくいですね。メインプロット自体はそこそこシンプルで、ある意味どうでもよくて、宗教に関する屁理屈などを書くための器に過ぎない気もします。


スズナとタマキはキャラが被っているような気もしますし、前に書いていたお話のSeiとも被っているようです。このキャラクタたちには、なんか共通の欠点みたいなものがあります。それは、「他者を頼るのが下手」であることです。それが、彼女達が行き詰ってしまう大きな理由だと思います。