その13 「安易に誉めないで? 3」

25歳以下は読まないこと。


25歳以下は読まないこと。
http://d.hatena.ne.jp/sib1977/20070929/p4の続きです。

瑣末なプライドかぁ。私もそういうのがたくさんあって、たまに周りに適応できず、反発ばかりしてしまう自分が嫌になることがある。だから、こんなことをきく。
「ふーん、でも、なんかこういうのを持っていると無駄に精神に負荷がかかるんじゃないかな?」


たぶん、彼もその点で私と同じなのだろう。うんうん、と頷きならが話す。


「そうそう、怒りっぽくなるしね。でも、まぁ、そんな私も届かない夢ばかり見ているわけにもいかず、世間擦れしてくるわけ」


「何それぇ」
思わず笑ってしまう。


「例えばだね。男が女を誉めている場合に出くわしたりする。街中でもいいし、物語の中でもいいよ。テレビでもいろいろあるしね。そういうの見ていて『そんな誉めかたされても嬉しいの? 馬鹿にされてるのでは?』って思ってしまったりして、いらん事でイライラするわけ。私がイライラするのはいつものことだからね。イライラは一瞬で"衝動キャンセラ"で無効化する。『相手にも生い立ちがある』とか『相手の状況では、しょうがないよ』とか。自分で相手のために言い分けを作ってあげて、自分が怒らないようにする」


"衝動キャンセラ"ね。意図は通じる。前の彼の話とつながっていない感じがするかも知れけど、"届かない夢"とか"世間ずれ"とかは彼のわかりにくいギャグというかユーモア。彼の"例えば"以下が、私の"精神に負荷が・・・"という質問に対応している。こういう会話に"遊び"を入れられる仲の人は、彼を除いて私にはあまりいない。


「なんかたいへんだねぇ」
って"同情する振りをする"振りをする。つまり、シィンパシィを感じているってこと。


私の同意を理解してくれたみたいで、彼は少し真面目な口調で話す。
「怒らないように・・・。自分の健康のためにも。自分が一番考えなければいけない、
 自分のことで怒る為にも。自分をなだめる機構を一生懸命構築するんだ」


「なんでそういう変な価値観をあなたは持つようになったのかな。
 女性を神聖視している?」と私。


「うーん、そうでもないとは思うんだけど。理想化とも違うし。
 もっと単純に考えればいいって、いつも思うんだけどね。」


ちょっとした思い付き。実現可能かな? 効果はプラスかマイナス? を瞬時に検討。やってみるかな。彼にうけるといいけど。私の中で9割がOKを出したので挑戦。


「ふーむ、そうだねぇ。あなたが自分を客観的に見ることができるように、
 あなたの中の女性人格を私が演じてみよう」


「理解度テストみたいなもの?」

続く→ http://d.hatena.ne.jp/sib1977/20071013/p7