- 作者: J.ザイマン,東辻千枝子
- 出版社/メーカー: 吉岡書店
- 発売日: 2006/02
- メディア: 単行本
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まだ読み中。寝る前とかに読みながら、のたうち回っています。「くぅっー」って感じ(←説明になっていない)。
最近面白いと思ったところをピックアップ。
p.101
実験研究者は、自分の出した結果を−たとえそれが懐疑的であったり、不可知論的であったり、予備調査的であったとしても−その問題に対する理論的な定説と関連づけて説明する必要があります。定説に対して肯定的、あるいは否定的な「実験事実」を観測したというのでなければ、研究者が考えていることなど誰も知りたいとは思わないでしょう。
以前、M2の人と議論したのは、ここら辺にもからむ。
http://d.hatena.ne.jp/sib1977/20071227/1198696358
p.104
それゆえ科学における信頼性は、社会一般におけるよりもずっと重要な要素です。科学に関する個人の信頼性の評価は、すべての科学者にとって商売道具の一部です。この評価は教育によって、あるいは社会的な支持や報奨によって増進されます。
信頼をなくしたら、商売上がったり。
p.107
一方で人文科学の強力な経験的基盤は意味のあるテキストです。あらゆる目的に対して、法律文書、手書きの手紙、書籍、インタビューの記録などは記録として完全に再現可能です。古文書研究家、編集者、アーカイブ作成者などの専門家が書き込まれたメディアからメッセージを取り出し、研究コミュニティーの便宜に供します。つまりアカデミック科学には、歴史、文学、政治学、自伝などの記録を用いて研究する分野も含まれるのです。これらの記録に含まれるメッセージは、解説が必要であり、信用できないかもしれませんが、それでも、化石、人工物、その他の実物とともに、それらは経験的な「事実」として受け入れられ、公有となっています。
『系統樹思考の世界』(三中信宏)ISBN:9784061498495出した。