本の感想。昔書いたもの。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/11/12
- メディア: 文庫
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「原理がわかっているのに、何故、こんな不自然な仮定の問題を幾つも解かなくちゃいけないのか、ってことです。それが私には理解できないわ。どうして、こんなことに時間をかけて、訓練をしなくちゃいけないんですか?」
という萌絵の台詞の後の犀川の台詞。
「それは、たぶん。原理がわからなくても。問題が解けるようにするためだ」
こういう萌絵と犀川の会話がこのシリーズを通しての大きな魅力です。また、「すべて、綺麗なイコールのために」というフレーズが出てくるのですが、これもなかなか良いですね。あと「趣味と仕事の違い」にかんする犀川と喜多との差異も面白いです。でも一番すごいのは「人が亡くなると悲しくなるのはどうしてですか」という問いとその答かもしれない。