今度は行政書士

http://www.cml-office.org/archive/?logid=453から引用。

数がかぎられていてステイタスになっていた職業に対して、「人数増やせ、競争でよりよいサービス」とやった結果、その道を目指す学校に進んでも職につけない人の方がずっと多く、職についた後も過当競争でろくな未来がない、という状況を作ってしまい、「割に合わなくてあほらしいので行く人が減る」結果、業界全体がレベルダウンの方向に進んで、社会全体が損をする、というのと繰り返しているだけのような。大学院重点化とロースクルールが両方ともこのパターンをたどっている。

たいへん面白い。世の中には意味がある競争と、意味がない競争があるようだ。

その分野の人達に競争させればサービスが良くなる、というのは幻想で、競争の結果それが割に合わない商売になれば、その商売自体が他の商売との人材獲得競争に負けてしまい、その分野全体でサービス低下がもたらされる。この場合のサービスは顧客相手の意味だけじゃなくて、もっとひろく仕事の質といったものも含むのだけど。

良い人材を集めたり、良い人材を育てたり、集まった人材を機能的に働かせるのが大事だと思う。競争というものが、その助けになることもあるけど、なんでもかんでも競争にしてはいけないみたいだ。意味のある適用条件や付加条件をつけた上での競争が必要なのかもしれない。

 義務教育の発想で専門職業訓練をするからおかしなことになっているように見える。来た人に可能な限り知識なり技術なりを身に付けさせようという義務教育的発想と、適性が無ければ早々にふるい落とさないと逆に本人が不幸になる職業訓練はそもそも両立しないのではないか。博士課程もロースクールも本来の性質は専門職業の訓練学校であって、適性がなければ途中でどんどんふるい落とす運用をしないと成り立たなかったのに、定員の充足だの学位取得人数を確保せよだのという縛りをかけたことが問題なのでは。

あー、これも正しい気がするなあ。