『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』(荒木飛呂彦)

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

中学生、高校生の頃に、『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦)が大好きでした(第三部〜第四部を連載していた頃かな)。大学に入った後は単行本は買うけど、何回も読むと言うことはなくなった気がします。

ジョジョの作者のインタビュー記事はいくつか読んだことがあるのですが、どんな文章を書くんだろう?というのは興味がありました。というわけで買って読んでみました。


残念なのは、ここでとりあげられている映画を私があまり見ていないこと。でも、語り口や切り口が面白かったです。漫画と関係があるところは気になります。漫画を書く人の目線から見ると、このように作品を捉えるのかー、という感じが良かったです。



ついでにジョジョの感想も書いておくか。ジョジョの第三部の最後の方で、ディオの屋敷での戦いがあります。そのときに、屋敷の見取り図が載っています。「この時この場所で戦って、こちらに移動していって・・・」みたいな事を考えるのが楽しいのですよね。「このコマは、この場所をこの方向から見たところなんだなー」みたいな。

独特の空間を"魅せる"のがとてもうまい作家だと思います。

漫画を読む時って、台詞は読むけど絵は丁寧に見ないで次のページを見てしまいます。でも、そんな漫画の読み方はもったいないですよね。一通りストーリーを楽しんだら、今度は台詞を伏せて、絵とかコマ割りとかそういうのだけ見るのもなかなか楽しいのです。