その33 「それは、きっと、素敵な時間 2」

25歳以下は読まないでね。

学部3年くらいになって*にあった。
最初は人を寄せ付けないような無愛想なやつだと思った。
話してみると、とても不思議に感じた。
短く言うと、頭は悪くないけど何か世間とはずれている。


短い会話の中で、彼の中に、類似性・相似性を見出したのだと思う。
とてもびっくりした。私以外でこんな人がいるんだって。



彼女は自分自身のことを頭が悪いと思っていない。
特別に優れているとも思ってはいないが。
考えがどれだけ練られているかはともかく、
「どういうことに興味を持つか?」とかが似ているのかな?
リソースの配分の仕方・割り振り方が似ているのだと思う。
それは価値観・人生観・世界観とかの類似性や相似性とも言える。




私は、もっとこの人に早く会いたかったな。
そうすれば、私はもっと自分を鍛えることができたのに。


そうではないかな?
私が少し成長したから、彼のことが少しだけ理解できるようになったのかもしれない。



彼女はそれまでに似たような価値観を持つ人との出会いはなかったのだろう。
表面的な付き合いで終わってしまったことも多いのだろう。


誰かにわかって欲しいことがあっても、それを誰も興味を持ってくれない。
「もどかしい」って想い。
そして、他人が興味を持っていることに対して、素直に「面白い」とか「価値がある」って受け入れられない。
それはプライドのせいなのかな? 幼さなのかもしれない。
理想主義的な性向・気質のせいかもしれない。
処世術ばかりうまい「大人な対応」に対する苛立ちに起因するのかもしれない。


「結局、本質は何なの?」って問いを、どこまで持ち続けられるものなのだろう?



友人になれる可能性がある人たちを、
自分の未熟さゆえに、
嫌いになってしまったことがある。
それを気が付いたのは、
彼と議論をするようになってからだと思う。




「楽しかった」って言葉は、どんな人が言ったかによって全然意味が違って聞こえる。
言葉の重みは、その人の人生経験によるもの。
他者の「楽しかった」という言葉を表層だけしか感じ取れないのだとしたら、
それは経験が少ないという理由からかもしれない。

彼女は、たぶん、コミュニケーションをとる上で、多くの失敗をしているのだと思う。
いくつもの後悔。
出会いの後に、
それ以前は「失敗したことすら気がつかなかった」って、
気がついたのだと思う。

過去のことは諦めるしかない。
間違いがあっても、今度はその失敗の経験を活かすことができれば、って思う。
だから、内省には意味があるだろう。
友人に相談するのだって意味があるだろう。


道は決まっていない。
決まっていない、って言うよりも、
少なくとも自分には決してわからない。
だから・・・。

だから?