『数学ガール フェルマーの最終定理』(結城浩)の感想2

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

http://d.hatena.ne.jp/sib1977/20080818/p1の続き。


p.153

公理が定義を生み出している

うーむ、確かに・・・。

p.154

僕は定義を《言葉の厳密な意味》と理解していた。それは大筋では間違っていない。しかし、僕は《言葉》の中に《数式》を含めてはいなかった。

おもしろい。




p.165あたり。
アーベル群という言葉の意味をきちんと知りませんでした。(:_;)



私は群論の知識が少しはあるから、比較的読みやすいけど、普通の高校生が読むにはここら辺は難易度が高そうな気がする。そんなことないかな?


p.184あたりを読んでいて、modとかステップ数とかいろいろ深い関係があるんだなーって思ったり。modってあんまり使う機会がなかったのだけど、いろいろ使えるんですねぇ。

a=bq+rで、qはquotient《商》なのね。

p.195
ミルカさんの、

「やっぱり、二人三脚は楽しいんだな」

って言うのは、なんともな意味ありげな台詞。これは、ミルカさんの孤独の吐露でもあるし・・・。他にもいろいろな意味がありそう。





p.196-197

数学は、どっしりと存在している・・・・・・と僕は思っていた。

に続く文章が面白いです。

‘数学’を‘物理学’に私は置き換えて読んでしまいました。



p.287
テトラの台詞。

「ねえ、ユーリちゃん。お兄ちゃんに、ありがとうって言おっか」

あはは。これはおかしい。男女(恋人)関係ではなくて、兄妹関係を強調している。あくまでも、ユーリは妹扱い。そして、たぶん、それにユーリは気がついていない。ついでに、テトラ&《僕》の関係も暗に主張しているわけね。

p.314
ミルカさんの台詞。

お兄ちゃんが簡単な解説をしてくれるよ」

《僕》をからかっているという側面が強いかな? ミルカさんはプライドが高そうだから、ミルカ&《僕》の関係を仄めす成分は少ない気がする。

彼女たちは、(数学を介した)姉妹みたいなものなのかもね。


・・・

本のカバーをはずしてみましょう。ハートは無次元なのか?とか、この和は収束するのか?とかどうでもいいことを考えてしまった。